認知症トピックス : アルツハイマー型認知症①
アルツハイマー型認知症は、
脳内に異常なたんぱく質が溜まることによって、
脳細胞のネットワークが少しずつ壊れ、
脳が委縮していく認知症です。
MRIやCTなどによって脳の画像を見てみると、全体的に委縮がみられます。
時間が経つにつれ、海馬と呼ばれる記憶を司る部分の委縮が顕著となることが特徴です。
病状は比較的ゆっくり進行して、症状は全般的に進むことが多いようです。
「いつどこで~」といった出来事や月日、季節感が曖昧になり、
特に最近の記憶が抜けてしまいやすくなります。
そのまま症状が進むと、出来事の全体が分からなくなるため、
同じことを何度も聞くことや、何度も話すことが増えてきます。
カギや財布など大事な物をどこに片付けたか分からなくなり、
探し物をすることが増えたといった話も多く聞かれます。
買い物に行った際に同じ物を買ってきてしまうことや、
今までできていた料理の手順が分からなくなることもあります。
そうした症状の初期には本人にも症状の自覚がみられ、
困ってしまうことや、不安や心配に思うこと、
「うっかりしていた。大丈夫。」と取り繕うことなどが
日常の場面で見られることがあります。
そのくらいの時期から、
身近な方も「何か様子が変化も」と、気になり始めることが多いようです。