センター案内

センター長あいさつ

平成23年10月1日、医療法人髙仁会戸田病院は埼玉県から認知症に関するさまざまなご相談や治療に対応できる専門機関として、『認知症疾患医療センター』の指定を受けました。

周知のごとくわが国では65歳以上の高齢者人口がすでに総人口の21%を上回りWHOの定義による超高齢社会に突入しています。高齢になるほど認知症に罹患するリスクは高まりますので認知症に対する社会全体での取り組みはますます重要になります。

認知症は、誰でも発症する可能性のある病気ですので、早期診断・早期治療が非常に重要となります。専門医の診断に基づく治療や予防策により、症状の進行を遅らせ、より安定した生活を送ることができるからです。このため当センターでは専門スタッフによる専門医療相談(初診前医療相談)機能を整えるとともに、受診時には認知機能の検査、CTやMRIなどの脳画像検査にも即応できる態勢をとり、また認知症によるさまざまな精神症状とそれに基づく行動異常の改善のために入院治療が必要な場合も十分対応できるようにしています。さらに高齢者の多くの方々が有する身体疾患についても対応できるように内科合併症病棟を備え、総合的に治療できるようにしています。
この他、当法人の運営する介護老人保健施設「コスモス苑」やグループホーム「なごみ」とも連携をとりながら在宅介護や地域生活支援に向けた取り組みも行っています。また地域の保健医療・介護機関等との連携や関係者への研修会を通じた技術援助機能などにより、地域における認知症疾患の保健医療水準の向上を目指して参りたいと考えています。

戸田病院 院長 髙橋 太郎

戸田病院認知症疾患医療センター
センター長 髙橋 太郎

認知症疾患医療センターとは

認知症疾患医療センターは、都道府県や政令指定都市が身体的一般検査、画像診断、神経心理学的検査等の総合的評価が可能な精神科病院などを認知症疾患に対する地域医療の拠点として指定したものです。

戸田病院認知症疾患医療センターでは、専門医療を行える医師、精神保健福祉士、臨床心理士などがスタッフとして配置されており、認知症を早期に発見し、適切に診断・治療を行うことでその症状の緩和を図り、その人がその人らしく生きられるようにご本人やご家族を支援していきます。

事業目的

認知症疾患医療センターは、地域保健医療・介護・福祉機関などと連携を図りながら、認知症疾患に関する鑑別診断とその初期対応、周辺症状と身体合併症の急性期治療に関する対応、専門医療相談などを実施しています。
また、地域保健医療・介護・福祉関係者への研修などを行うことにより、地域において認知症に対して進行予防から地域生活の維持まで必要となる医療を提供できる機能体制の構築を図ることを目的としています。

事業内容

認知症疾患医療センターでは、主に認知症に関する住民・関係者からの相談対応、専門医療の提供、かかりつけ医や地域包括支援センターとの連携などを行います。

専門医療相談

初めて診察を受けるにあたって、事前に患者さんとそのご家族などから医療相談を受けています。
また、必要に応じてご本人、ご家族だけではなく、地域包括支援センター、保健所、福祉事務所、社会福祉協議会などといった支援者・関係者との連絡や調整を行っています。

認知症の鑑別診断・治療

ご本人の診察やご家族との面談、心理検査・画像検査などによって、認知症の診断を行います。
診断結果に基づき、ご本人にとって適切な治療方針を選定し、治療を開始します。状況に応じて、他の医療機関をご紹介する場合があります。

身体合併症・周辺症状への急性期対応

認知症疾患に基づく問題行動が激しい患者さんにはその周辺症状の治療のため、急性期における入院治療が必要となる場合があります。
また、身体合併症のある患者さんの入院治療も行っています。
ただし、身体合併症の種類や病状の程度によっては、連携医療機関である戸田中央総合病院やその他の病院をご紹介する場合があります。

研修会の開催

認知症に関する正しい知識の啓発のため、かかりつけ医などの医療従事者や地域包括支援センター職員などの福祉・介護関係者などを対象の研修会や、地域の方などを対象とした認知症に関する講座などを開催しています。

認知症疾患医療連携協議会の開催

医療・福祉・介護がスムーズに連携を図ることなどを目的に、地域の医療機関や保健所、市役所、地域包括支援センターなどの関係機関と協議会を年2回開催しています。

情報発信

ホームページなどで、認知症に関する情報の発信(トピックス)などを行なっております。

関係機関との連携イメージ

関係機関との連携イメージ