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認知症トピックス : 中核症状と行動・心理症状②

「中核症状と行動・心理症状①」の続きです。

 

中核症状は基本的に介護での対応が可能なものですが、

行動・心理症状は積極的な治療を必要とする場合が多いです。

 

もの忘れ関連で例を挙げてみましょう。

「物を置いた場所を忘れ、探し物が増えて困っている」、この症状は中核症状です。

一緒に探してあげる、置き場所を決めておくなど、周りの人のフォローで何とかなります。

 

しかし、「物がないのは〇〇が盗ったからだ」などと思い込んでしまい、

暴言や暴力がみられる状態が続いている、

そのため本人も家族も気が休まらない、

そのせいで疲弊して日常生活に支障が出ている、

こうなるとこの症状(暴言や暴力など)は行動・心理症状であり、

何か手を打たないと状況は変わらず、場合によっては悪化してしまいます。

 

中核症状は認知症の薬を飲むことで、進行をゆるやかにできる可能性があり、

行動・心理症状は積極的な治療が必要となる場合が多く、

治療を進めることで、症状を抑え介護ができるところまで落ち着かせることができます。

 

どちらの症状がみられる場合でも一度専門の機関で診察してもらうことで、

ご本人様の症状の状況を把握し、今後の対策を立てることができます。

必要に応じて早めに相談をしてみましょう。