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認知症トピックス : 中核症状と行動・心理症状(BPSD)について

認知症の症状は大きく分けますと中核症状と行動・心理症状(BPSD)2種類となります。
中核症状とは脳の細胞が壊れることによって起こる症状です。記憶障害、見当識障害、理解・判断力の低下、実行機能の低下などが中核症状と呼ばれるものです。これらの中核症状のため周囲で起こっていることを正しく認識できなくなってきます。
行動・心理症状(BPSD)は、ご本人がもともと持っている性格や環境、人間関係などの要因が絡み合って、もの盗られ妄想をはじめとする精神症状や、日常生活を困難にする問題(暴言・暴力、介護拒否、昼夜逆転、徘徊)などが出現してきます。

なぜ症状を2つに分かれているのかと申しますと、認知症になると何かしらの中核症状が徐々に現れます。そして中核症状は「介護で対応可能」なものです。
しかし、行動・心理症状(BPSD)が出現して激しくなった場合、介護では対応が困難で入院加療を含めた「積極的な治療が必要となる場合が多い」という違いがあります。
大切なことは、認知症になっても周囲の理解と安全安心な生活、本人の尊厳を大切にしながらの生活を送ることが出来れば、行動・心理症状は出現しにくく、出現しない場合もあることは多く報告されております。