認知症トピックス : 軽度認知障害(MCI)の対応
軽度認知障害は「本人や周りの人からもの忘れがあると認識され、年齢に比べ、記憶力が低下している状態」とされています。
この時点では認知症ではありません。ただし、認知症にコンバートするリスクは高いということがわかっております。
具体的には、繰り返し聞いたり言ったり、昨日の出来事が思い出せなかったり、同じものを買ってきてしまったり、何事にも億劫になってきていたり、物の置き場所がたまにわからなくなったりするなどありますが日常生活には大きな支障がないことが特徴でもあります。
認知症ではないかと心配し、相談・受診される方も増えておりますが、検査をすると軽度認知障害という診断になることがあります。
前回紹介させていただきましたが、早期発見が重要なポイントです。
適切な予防・治療を行うことにより回復したり、発症を遅らせたり認知症の症状がその後に出現しないケースも報告されています。
専門医への受診も必要ですが、食習慣の見直し、適度な運動、家族や友人とのコミュニケーション、趣味活動の継続などを心がけることで、認知機能の維持や改善につながります。
具体的には、意図的には日記をつけたり、買い物でもなるべく小銭を使うようにしたり、趣味は出来るだけ続けるようにしたり新しいことに挑戦してみることも脳の活性化につながります。料理好きな方でしたら、メニューの品を増やし味付けを変えてみたり、彩り豊かな食卓にするよう工夫なども良いでしょう。
デュアルタスクと言いますが、料理を同時進行で複数作ったり、ウォーキングしながら手の動きに変化をもたらせたりなど、複数のことを同時に行なうことが脳の機能を鍛えることにもつながります。