認知症トピックス : アルツハイマー型認知症
アルツハイマー型認知症は、
脳内で異常なたんぱく質が作られ脳細胞にとどまり、
脳細胞のネットワークが少しずつ壊れながら脳が委縮していく認知症です。
MRIなどの脳の画像を見ますと全体的に委縮がみられ、
特に「海馬」と呼ばれる記憶を司る部分の委縮が顕著となります。
症状の進行は比較的ゆっくりであり、全般的に進むことが多いそうです。
「いつどこで~」というような出来事や、月日や季節感も曖昧になります。
症状が進むと出来事全体が分からなくなり、特に最近の出来事の記憶が抜けてしまいます。
また物事の手順が分からなくなることもあります(例 料理)。
買い物の際に同じ物を買ってきてしまうことや、
計算が苦手になり小銭が使えず、お札を多用するようになることもあります。
そうした状況に、最初はご本人も困ることや戸惑うことが増えていきます。
本人は「うっかりしていた」「大丈夫」と取り繕う場面が増え、
その頃から身近なご家族なども「様子が変かも」と気になり始めることが多いようです。
本人も「自分はどうしちゃったのだろう」と不安な気持ちになります。
周りに気づかれたくないと隠してしまうこともあるでしょう。
本人の気持ちやプライドを尊重し、出来ることは自分でやり、出来なくなったことは手伝う、
といったように生活のフォローを考えていきましょう。