お知らせ・トピックス

認知症トピックス : 中核症状 失行・失認・失語

「失行」とは、身体に麻痺はないが、日常の動作が苦手になってくる症状です。
具体的には、日常生活でできていた動作が苦手になったりできなくなってきます。
例えば、洋服を着るのは理解しているが、どの順番に着るのかわからなくなりズボンを着ようとしたりシャツを履こうとしたりズボンの上に下着を履いてしまったりすることもあります。また、使い慣れている日常生活用品の扱いがぎこちなくなったり、洗面をして顔をタオルで拭く、歯磨きをして口をそそぐなどの、複数の動作からなる行為が出来なくなることもあります。
「失認」とは、目や耳や鼻などに異常がないが、物体の位置や物体の認知が出来なくなってくる症状です。
例えば、使おうとした机の上にある鉛筆やハサミがわからず、形を認識できなくなることがあります。また、日ごろよく散歩している公園の道順や方向がわからなくなることもあります。
「失語」とは、聞く・話す・読む・書くといった機能の低下のために起こる症状です。話を聞き、話を理解し、それに返答をすることが難しくなってきます。
例えば、言葉が思い出せなかったり、あれ・これ・それなどの代名詞の会話ばかりになることもあります。
以上のような症状が出現したら周りの方も慌ててしまうかもしれません。しかし、軽度認知障害から認知症の初期に一番困っているのは、ご本人です。

これまで、中核症状(記憶障害・見当識障害・実行機能障害・失行・失認・失語)を紹介してきました。
早期の受診・治療は国の示した指針でもあります。(新オレンジフラン)
後手に回らないよう、専門医療機関に相談ください。