認知症トピックス : 行動・心理症状(BPSD) 暴言・暴力
認知症の症状が進行するにつれ、暴言や暴力が出現することがあります。
暴言や暴力の原因は様々であり、
幻覚によるものや、性格の変化、感情の抑制が効かないこと
などによって出現することもあります。
通常、人は脳の機能により感情を抑えていますが、
認知症の方の場合、抑制が難しくなり、感情がそのまま出てしまうことが多いそうです。
他人の表情や言葉に敏感になっているため、スイッチが入りやすい状態でもあります。
また通常は「やってはいけないこと」を判断し、
自分の行動に抑制をかけることができますが、
認知症の方の場合、その抑制がかかりにくくなっています。
そのため「おとなしい性格だった」とか「静かな人だった」と言われるような人にも、
今まではなかった暴言や暴力がみられるようになることもあります。
認知症の進行に伴い、
理解力の低下や、思っていることを上手く伝えることが難しくなります。
そうした困難さを原因として、
自分や家族に対する苛立ち、介護者の接し方に対する不満などから、
暴言・暴力に発展するケースも多くあります。
本人と接するときには曖昧な表現は避け、
ゆっくり分かりやすい言葉で接するように心がけてみましょう。
また介護をする人を変えてみることで、症状が落ち着くこともあるそうです。
暴言・暴力は家族や介護者にとっても危険な症状です。
もしそうした症状が出現した場合は、専門の機関へ相談をして下さい。
当センターでもそのような相談を多く頂いておりますので、ご相談下さい。