認知症トピックス : 認知症と似た症状②
認知症と似たような症状がみられる疾患はいくつかあり、
その中の1つが慢性硬膜下血腫です。
慢性硬膜下血腫は若い人にも起こりますが、高齢者に多くみられます。
頭をぶつけたなど、比較的軽度な頭部外傷が原因となる場合がありますが、
原因が思い出せないこと(就寝中にベッドから落ちたなど)もあります。
外傷が小さい、あるいは外傷がないといった場合も多く、
気付かないうちに頭蓋骨内の硬膜の内側で出血し、血が固まり血腫となります。
そのため頭を打ってから数週間~数か月後に判明することもあります。
血腫によって脳が圧迫されることで、
物忘れや実行機能障害、歩行の異常、尿失禁など
認知症と同じような症状がみられることがあります。
しかし認知症とは違い、血腫が脳を圧迫することで症状が出現するため、
外科手術にて早期に処置を行うことができれば、
症状を改善できる可能性が高くなります。
早期発見・早期治療のため、
気になる症状がありましたらまずは専門の機関に相談してください。