認知症トピックス : 脳血管型認知症について
脳血管性認知症は、脳梗塞や脳出血などで脳の細胞に酸素や栄養が行かなくなるために、その部分の細胞が壊れてしまうことにより発症する認知症です。
脳全体の機能が低下することはなく、脳の壊れた部分が機能しなくなるので、日常生活においてできることとできないことの差がみられます。
身体に麻痺が起こったり、話しづらくなったり食べたり飲みこんだりが難しくなることもあります。また、表情が乏しくなったり、外部からの反応にも遅くなったり意欲も低下する傾向にあります。
個人差はありますが、初期には記憶障害は軽度の場合が多いようです。
そして、脳梗塞や脳出血が再発するたびに機能低下が進み苦手なことが増えていきます。
既往症などが全くないのに「急に」上記のような症状が出現しているのですが脳血管性の認知症かもしれないので診ていただけないでしょうかという問い合わせが入ることがあります。
認知症は、日常生活を何の症状もなく過ごしてる状態から「急」に症状が出現することはあまり考えられません。
多いのは、転倒などにより頭部を打撲して未治療というケースです。
この場合、脳にダメージを受けている可能性がありますので早急な対応が必要なことが多く、脳神経外科への受診が優先される場合もあります。
「落ち着いて観察しましょう。特に本人の症状が急激で意識も朦朧としているような場合、または動けない状態などの場合は一刻を争うことがあります。すぐ救急に連絡することも必要です」
センターでも相談を受け付けておりますので、お気軽に相談ください。