非薬物療法について(音楽療法)
戸田病院では、入院治療として「非薬物療法」が取り入れられています。
非薬物療法には作業療法や理学療法、心理療法などがありますが、
その中でも「音楽療法」について今回はご紹介したいと思います。
患者さんに好きな曲をリクエストしていただき、口ずさんだり、
手足でリズムをとったりし身体を動かします。
昔馴染の歌に対して歌詞をほとんど見なくても歌われている方もいらっしゃいます。
認知症の方では、曲の名前などは覚えていなくても音楽の潜在的な記憶は保たれているのです。
音楽には、言語を用いた治療法が難しい方に対しても有効に活用できる方法です。
不安軽減に作用する力が音楽にはあります。
また、体を動かしながら歌うという2つのことを同時に行うことで脳が活性化し、
昔馴染の音楽を聴くことで過去の記憶と結びつきやすく脳に刺激を与えることができます。
このようなことで認知症の進行を遅らせることができると考えられています。
病棟内の日当たりの良い広いホールに集まって、音楽療法士の伴奏のもと、
集団で音楽療法を行う方法と、個別にお部屋を回って行う方法があります。
その方の状態に合わせてまずは個別療法を重ねていき、
集団療法にも適応される方もいらっしゃいます。
「音楽」を通して認知症の重症度に関わらず、健康的でその人らしい一面に出会うことができます。