認知症トピックス : 中核症状の実行機能障害
実行機能障害は認知症の中核症状の一つです。
計画を立て、計画に沿って実行に移していくことが難しくなるため、
日常生活でできないことが増えることになります。
通常であれば、
- 何かをしようと思う。
- 計画を立てる。
- その計画に沿って実際に行動をする。
というように①~③の順番に目的達成に向かい進めることができるでしょう。
しかし認知症の場合は、①~③の過程で障害が生じ、目的が達成できなくなってしまいます。
よく相談を受ける内容に以下の様なものがあります。
・夕食の献立を忘れてしまい、買い物に行っても何を買うつもりだったか分からなくなる。
・複数の調理を同時に行えない(一品のみならできる)。
・料理の味付けがおかしい。
・機械や家電の操作ができなくなる。
・お風呂を沸かせず、入浴の機会が減る。
今まで自分で出来ていたことが出来なくなるわけですので、
本人にとってもショックは大きいものとなります。
「何でできないの」などと言われても、本人が説明できるものでもありません。
本人の気持ちに沿って声をかけてあげられるようにして下さい。
一つ一つであれば出来ることもあります。
周りの方は「出来ることを手伝ってもらう」など、
本人が出来ることを探してあげて下さい。
「できないから」と何もさせないようにしてしまうと、
認知症状は進行してしまうこともあります。
進行させないためにも、見守りと協力を心掛けましょう。