認知症トピックス : 中核症状の記憶障害
記憶障害は認知症の中核症状の一つです。
もの忘れと言われるものですが、
加齢によるもの忘れと、認知症によるもの忘れは異なるものです。
加齢によるもの忘れは、ヒントがあれば思い出せることが多いですが、
認知症によるもの忘れはヒントがあっても思い出せず、
そのこと自体が記憶から抜けているような状態です。
例えば、夕食についてのもの忘れでは、
「何を食べたか忘れる」は加齢によるもの忘れ、
「食べたこと自体を忘れる」は認知症によるもの忘れとなります。
他にも
・もの忘れがあり、ヒントがあっても思い出せない。
・新しいことを覚えられない。
・ちょっと前に話したことを忘れる。
などのように、思い出せない、忘れてしまう、覚えられない、
といった症状は認知症によるもの忘れと言えるでしょう。
このような症状のため、同じことを何度も質問するといった言動に繋がります。
記憶には種類があり、
・エピソード記憶 … いつ、どこで、誰と、何をした
・意味記憶 … 言葉の意味
・手続き記憶 … 自転車の運転など体で覚えているもの
といった3種類に分けることができます。
認知症では、エピソード記憶、意味記憶、手続き記憶の順番で障害されます。