認知症トピックス : 認知症と似た症状①
認知症と似た症状が出る疾患として正常圧水頭症という疾患があります。
全国で正常圧水頭症と診断される方は、年間約13.000人に上るそうです。
正常圧水頭症は、脳内に髄液が一定以上に溜まってしまうことが原因です。
その溜まった髄液が脳の組織を圧迫することで認知症に似た症状が出現します。
症状の特徴として、記憶障害、歩行障害、尿失禁などが挙げられます。
全般的な記憶障害よりも、
注意力の低下や、何かに集中することが苦手となります。
何もしないでボーっとすることが続く、趣味を楽しめなくなった、
表情が乏しく鬱のような状態になることもあるようです。
歩行時には、足が開きやすい傾向があり、歩幅は狭く、すり足で歩くようになります。
パーキンソン病の場合も歩幅が狭くなりますが、足は開きませんので、
その点が病気の判断の参考になり早期発見につながると言われています。
注意点としては、
歩行時の方向転換の際にバランスを崩し、転倒しやすくなることです。
また、頻尿や、尿意が我慢できなくなり失禁することが増えることもあります。
正常圧水頭症の場合は、
シャント術という外科治療(手術)が有効であり、高い確率で症状が治まるようです。
しかし、どんな病気でも共通ですが、発病から未治療の期間が長いほど、
外科治療での症状改善が困難となってしまいます。
そのため、早期発見・早期治療が非常に大切です。