認知症トピックス : 本人と周りの人の気持ち
認知症に罹患すると、次第に何かしらの症状が現れます。
以前よりも忘れっぽくなることや、物事の段取りをすることが難しくなります。
認知症の初期には、そうした変化を本人が気付く時期でもあります。
認知症の方は周りの環境や会話などにとても敏感になっています。
本人が感じる自分自身が次第に変化していくような感覚は、
不安や怖さを覚え、普通に暮らしている方では理解できないものかもしれません。
認知症が進行すると物事の事実関係は抜けてしまいます。
しかし、その時々の感情は長く残ると言われています。
起こったことは忘れてしまいますが、
「楽しかった」「嫌な気持になった」といった感情は残ります。
マイナスな感情が強く残ってしまうと、
その後の本人との関係や、本人の介護に係わることが難しくなることもあります。
本人は苦手なこと、出来ないことが増え、
それが歯がゆかったり、イライラしてしまったり、怒りっぽくなってしまうこともあります。
本当は助けて欲しいけれど、正直に言えないことや、家族など身近の人とのトラブルが続けば、ストレスがかかり精神的に不安定になります。
そうすると認知症の進行や、
今までになかった症状が出現するきっかけにもなってしまいます。
忘れてしまう、苦手なことが増える、
こうした症状は病気のせいだということを理解して、
本人の気持ちに寄り添った対応を心がけることが必要です。