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認知症トピックス : 徘徊と生活環境

徘徊は突然出現する症状ではありません。
原因は認知症の中核症状が進行してしまい、何らかのきっかけが原因となり出現してしまう行動・心理症状(BPSD)の1つです。

ご本人は何も考えずに徘徊を開始するわけではありません。
ご本人なりの理由が必ず存在するのです。例えば会社に行かなくてはならない、実家に帰らなくては、友達と約束しているなど・・・
しかし外に出ても、記憶障害や見当識障害が進んでいるので道にも迷うことになることも多いですし、玄関の外に出た途端、目や耳からの情報が多すぎて何でここにいるのか理解できないことにもなります。
そして、不安や焦燥感により易怒的になることも多いようです。
したがって徘徊は、徘徊のみにとどまらず、暴言や暴力・介護拒否など、その他の行動・心理症状(BPSD)が重複している場合も多いのです。

原因は様々ですが、日頃から認知症の進み具合やご本人の言動などは理解しておきましょう。
もしかしたら介護などの方法が現在のご本人に合っていなくなってきている(認知症の進行により)ことも考えられます。
徘徊は困った症状ではありますが、徘徊そのものに焦点を向ける前に周りの生活環境などにも目を向け直してみることも大切なことです。