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認知症トピックス : 対応のヒント

認知症の進行は、それぞれの方により異なり、症状の出現の仕方も同様です。
アルツハイマー型認知症の場合、短期記憶や見当識の欠落、実行機能や失認・失行・失語の機能が落ちていきますので、同じ話を短時間に何回も繰り返したり、物事の手順が不明になったり物の名前が出てこなかったり、日常生活に少しずつ支障が出てくるでしょう。

「そういう特徴があるのだと理解し対応しましょう」
在宅介護をしておられる場合、色々な症状が出てくることを家族内で共通認識していれば、対応もしやすくなるでしょう。
ちょっとした工夫なのです。
昼にカレーライスを食べたとします。
帰宅した家族がご本人に、「昼は何食べた?? 」と疑問形に聞くよりは、根気はいりますが事前に食したものを聞いておき「昼のカレーライスは美味しかった??」にすればご本人が返せる言葉もあるかもしれません。
これは例えばのお話ですので、各家庭全体に共通することではありません。

肝要なことは、会話の中で意味が理解不明な辻褄の合わない内容でも、なるべく否定せずに安心感を持ってもらうことが必要です。長期記憶(昔の記憶)は残っていることも多いので昔話を織り交ぜながらお話しすることも良いでしょう。ご本人、ご家庭にとって良い方法はありますので工夫してみましょう。
なお、認知症が進行すると状況を表現することも難しくなってきます。既往症や処方薬はもちろんですが、耳が遠くなっていたり目が見えにくくなっていることも考えられますので、身体状況は把握しておくことも大切です。