認知症トピックス : 行動・心理症状 異食・盗食
食べ物かどうかわからず、食べ物以外の物を口に入れてしまうといった症状を異食と言います。症状が進んできますと、食品かどうかも判断できなくなることもありますので、周りの方は注意しておくことも必要です。
特に気をつけなくてはいけないことは、タバコ、洗剤、調味料類、プラスチック、おもちゃ、薬類(パッケージごと・・これは大変危険です)、貴金属などは特に注意が必要です。
誰も見ていない所でこの症状が活発になる場合、命の危険になりかねないことは理解しておきましょう。
身近で危険なもの全てなくすのは難しいでしょう。したがって環境にもよりますが、夜中に冷蔵庫や戸棚を開かない工夫、口に入りそうな小物は自然に本人の視線から遠ざけるなども必要です。
すでに食べてしまったときの対処など素人には判断が難しいですので、かかりつけ医などに相談しておくとよいでしょう。
物によっては吐かせてはならない物、水分を多く摂るものや摂ってはいけないものなどあります。
その他、特に前頭側頭型認知症で出現する症状として「盗食」も挙げられます。
このタイプの認知症の方には他人の物は盗ってはいけないという感情を抑えることが病状として難しくなっております。
善悪の判断や感情をコントロールする脳の部分が壊れてしまっているので、ご本人は気にしません。
家の中でも外出先でも、テーブルに出されている人の食事を食べてしまったりすることもあります。
特にこのタイプの認知症は専門医療機関等に相談しながら「ケアの方法」を考えていくことをお勧めいたします。