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認知症トピックス : アルツハイマー型認知症について

アルツハイマー型認知症は、脳内に異常なたんぱく質が留まることにより、脳細胞が少しずつ壊れて脳が委縮してくるタイプの認知症です。
脳の画像を見ますと全体的に委縮しきており、「海馬」(かいば)と呼ばれる記憶を司る部分の萎縮が顕著となることが特徴です。
病状は比較的ゆっくり進行して、症状は全般的に進むことが多いようです。
最近の記憶や月日・季節感が曖昧になってきて、同じことを何度も聞いたり言ったりすることが増えてきます。
カギや財布、印鑑など大切な物の置き場所を忘れてしまい、探し物が増えることも多くみられます。
買い物では同じものを何度も買ってきてしまったり、お札を使いがちで小銭がたまる傾向もあります。
料理が好きだったのに作る手順がわからなり台所に立てなくなることもあります。
電化製品や電話などの使用も苦手になり、覚える機能が衰えてきていますので特に新しいものなどは使うことは難しいでしょう。
アルツハイマー型認知症は、一般的に男性より女性に多くみられるという特徴があります。

症状には個人差はありますが、必ず現れる症状を中核症状と言います。
・記憶障害(新しいことを覚えられない、前のことが思い出せない症状です)
・見当識障害(月日や時間・季節感などが次第に不明になってしまいます)
・遂行機能障害(物事の手順などがわからなくなってきます・・料理や洗濯など)
・失認(見えているが物があることを認識できないなど)
・失語(「言葉が出てこない、言語理解が苦手になる、あれ・これ・それなどの言葉が増えるなど)
・失行(日常の動作が苦手になり服の着方がわからないなど)が挙げられます。
このような症状が複合的に少しずつ出現してきます。

大切なことは、「そういう症状が出現してくる特徴があると理解しておけば、今、困った状態なのだと、家族が余裕をもって接することも出来るのではないでしょうか」