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認知症トピックス : 気に掛ける視点

認知症に罹患すると中核症状が出現して、本人にとっては不安やいらだちなどストレスも増していきます。
1つの中核症状だけではなく時が経過するとともに複合的にご本人に症状が出現してきます。
アルツハイマー型認知症の初期から出現しやすい症状として、もの忘れ(特に最近の記憶が抜け落ちてしまう記憶障害)、日時なども曖昧になっていき(見当識障害)、物事の計画を立てることや、家電製品、電話、リモコン、パソコンなどの使い方も苦手になっていくこと(遂行機能障害)も良くあることです。
特に、生活の中で独りで行う日常動作として着替えなど気に掛ける視点も必要です。
認知症の方に季節や気温など考え服選びをすることは、認知機能が必要となる難しいことなのです。
着替えはプライベートなことで、着替えを手伝われるというのはご本人にとっては、どこか違和感ある辛い気持ちになってしまうこともあります。
認知症の遂行機能障害により服をどの順番で着ればいいのか、記憶障害により服を脱いでいたのか着ていたのか脱いだものなのか、これから身に着けるものなのかなど、着替え1つとっても中核症状が進行している場合、多くの難しい作業となるのです。
着る順番がわからなくなり、シャツの上に下着を身に付けてしまうこともあります。その場合、上から手に取れば着替えられるよう用意したり、着やすい前開きの衣類に変えるなど、見守りながら、何が苦手になっているかを把握し、なるべく自分で出来るような工夫も必要でしょう。
自尊心が傷つく可能性があるような言動にも気をつけましょう。こちらは悪気がない言葉かけでも、ご本人は物事に敏感になっていることが多いことは理解しておきましょう。