お知らせ・トピックス

認知症トピックス : 慌てずによく観察しましょう

母親のことですが、普通に生活していたのですが、一週間前から急にもの忘れが始まって~話が入らない~認知症かもしれないと心配しているなどの相談を受けることがあります。
認知症の場合、「ある日突然出現する」もの忘れ症状は考えにくいでしょう。
他疾患の可能性もありますので、もの忘れ = 認知症と決めつけずに、言動や直近の環境や身体の変化をよく観察しましょう。
話をお聞きすると、少し前に自転車で転倒して頭部を打撲した~高血圧と糖尿病の治療を中断している~などの話が出てくることがあります。 前者はすぐに脳神経外科で診てもらうことが必要ですし、後者はかかりつけ医などで治療を再開する必要があります。
特に高齢者は身体機能が少しずつ衰えてきますので、様子の観察や定期的な身体検査は必要でしょう。
何か違和感があるときは、かかりつけ医に相談してみましょう。かかりつけ医がない場合は、直接当センターのような専門医療機関に相談しましょう。
例えば、1年くらい前から気分が落ち込む傾向が続き、生活力も落ちてきたようで認知症かもしれないと心配していた。初期の認知症の症状に似ているためにかかりつけ医に相談、認知症疾患医療センターを勧められて受診したら認知症のような症状の原因は老年期うつ病だったということもあります。
もし症状の原因が内科疾患から出現している場合や、老年期うつ病であれば治療をすれば改善するでしょう。