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認知症トピックス : 高齢者の脱水症状について

本格的な夏が到来しました。
連年、この時期から9月にかけて高齢者の脱水症が多くなっております。
身体の6割は水分ということは耳にされたこともあるのではないでしょうか。
確かに人間の身体は多くの水分を必要としております。したがって、子どもでも高齢者でも一定の水分量は必要なので、摂りつづけなくてはならないのです。
特に高齢者は、感覚機能が低下してきているため、のどが渇いていることに気づきにくくなっていることも見受けられます。
認知症の方は特にその傾向が強く、自分が水分摂取したか自体を忘れてしまう場合もあります。さらに症状が進んでいる方は、飲むという概念が失われてしまっていることもあるのです。
認知症の方に限らず高齢の方に共通することですが、高齢になると水分量をコントロールする腎臓の働きが低下していく傾向もあり、塩分濃度を調節できなくなりくなると脱水症に陥るリスクが高まります。
また、嚥下機能に支障が出てきますと水分の摂取量が減っていきます。筋力の低下により水分量が減ってしまうということもあります。
そして糖尿病や高血圧など治療されている場合は注意が必要です。
糖尿病は増えすぎている糖を体外に出そうと脳が指令しますので、必要以上の尿が排出されていたり、高血圧や他の既往症などで処方されている薬でも利尿作用がある物がありますので、どのくらいの水分が必要なのかは、かかりつけのドクターに相談しておくとよいでしょう。
本人も気づかないうちに脱水症になっている場合もあります。
命に関わることでもありますので周囲の人が気づいてあげることが大切です。