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認知症トピックス : 周囲の環境と安心感

アルツハイマー型認知症の方は特に初期の場合、何事にも敏感になっています。それは何かがおかしいと感じていますし忘れっぽくなってきたと自覚している場合も多く、不安いっぱいの毎日とも言えるでしょう。大きな声や喧騒にも苦手で不安感が高まってしまいます。認知症の方はなぜ大きな声がするのか、騒がしいのか、理由がわからず、自分が原因なのかとも考え不安になるのです。
「静かな環境を整える」ことが、気持ちを落ち着かせるのには一番良いでしょう。
認知症の方は記憶障害や見当識障害、実行機能障害が進んできますと新しいことが苦手となることは、そういうものだと理解しておきましょう。
慣れ親しんだ場所で、昔から愛用している物に囲まれて暮らすほうが落ち着きます。それぞれのご家庭の事情はあるでしょうが、顔見知りの人たちのなかで暮らせるように配慮することも大切です。

症状が進んできますと日常生活全般で失敗することも多くなります。トイレや洗面所の場所がわからなくなることもあるかもしれません。
文字ではなく水道や便座の絵や写真などで「本人の生活導線に工夫」を凝らしながら見守ることでうまくいったという報告もありました。
大切なことは失敗が増えても安心感を持ってもらうように「気にしなくても大丈夫だよ」などと笑顔で優しく声をかけてあげることです。