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認知症トピックス : もの忘れ対応の心がまえ

アルツハイマー型認知症の初期症状は短期記憶や見当識、遂行機能が怪しくなってきて周囲が違和感をいだきます。
その中でも「もの忘れ」は最初に周囲が気付くことが多いようです。

例えば、同じことを何度も言ったり聞いたりしてくることを考えてみましょう。
特にアルツハイマー型認知症は新しいこと(数分から数時間単位の記憶)を覚えることが苦手になってきます。初期には長期記憶(昔の記憶)は保たれています。
したがって、例えば1日に5回・6回と同じことを聞いてきても本人にとっては初めて聞く感覚かもしれません。また、ごく初期の場合は自分が言ったのか聞いたか自体が不安で何回も聞きに来ることもあるでしょう。何度も同じことを聞かれたりすると周囲の家族なども時には「イラッ」としてしまうことはお察しします。
大切なことは、「忘れてしまったり、苦手なことが増えていくのは、症状なのだ」ということをしっかり理解して、本人の気持ちに寄り添った対応を心がけることが必要です。

「もの忘れ」は、加齢によるものと認知症によるものとは全く異なります。
加齢であれば何かしらのヒントで答えが出てくることも多いですが、認知症の場合はその部分の記憶が抜けてしまうので記憶自体がないのです。
「そういうものなのだと理解」しておけば、大らかに対応できることも増えるのではないでしょうか。