認知症トピックス : 高齢者に出現しやすい症状
高齢になると、身体機能が低下してくることは以前にも紹介いたしました。
身体的な症状(肩こり、腰痛、頭痛、不眠など)を訴えるケースも見受けられることも多く、身体機能の低下も理由の一つですが、それが認知症と間違えやすい疾患も多く存在します。
日常生活では周囲への関心の低下、生活力が全般的に低下する症状が続くことが見受けられ、周りの方は心配になります。特に独居や寝たきりの高齢者は罹りやすい病気の1つに老人性うつ病があります。うつ病と認知症の症状は似ているところがあります。
うつ病の場合、具体的には今の状態を深刻に感じる傾向もあり、不安や焦燥感、悲しさや寂しさを訴えることが増えます。無気力な態度・様子、笑顔が減り無表情、体重の増減、疲れを訴えることが増える、体を動かすことを嫌がる、集中力が続かない、ボーっと過ごすことが増える、よく眠れない、物事を悲観的に考えるなどの症状が出現する場合にはよく観察してください。
ご本人の生活歴や環境により出現の仕方に違いはありますが、更にもの忘れがあったり、空気が読めない行動をしたりなどの症状がみられることもあります。
しかし、老人性うつ病ではなく「認知症」と「老人性うつ病」両方が併発している場合もありますので、以上のような状態が続いているようでしたら、いずれにしても早期に専門医の診察を受けることをお勧めいたします。